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zoom RSS 魂のラリアット(スタン・ハンセン)

<<   作成日時 : 2017/04/13 19:37   >>

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スタン・ハンセンというプロレスラーを知ったのは、大学生のころでした。あまりプロレスを観ていなかったですが、ジャズギタリストの渡辺香津美が「パワフル」の比喩として
多用していたのを雑誌で読み、興味を持ちました。全日本プロレスにテレビのチャンネルを合わせると!
まるで鉄人28号のように暴れまくり、いくら暴れてもいささかのスタミナ切れも感じさせない金髪のレスラーがいました。一目見て、スタン・ハンセンのファンになったことは
いうまでもありません。

本書は、その不沈鑑、ブレーキが壊れたダンプカー、金髪の鉄人28号(これはハンサムで上品な中年紳士が命名)であるスタン・ハンセンが著した自伝です。
おおかた、ゴーストライターによる聞き書きだろうと思ったのですが、冒頭から「私をワープロの前から離れさせない」という記述があり、エピローグには「出版社にディスケッ
ト(フロッピーディスクのこと)を送った」とも書かれています。本当にハンセンが書いたのかしら? 
あの大きな体をワープロの前で屈めているハンセンを想像すると微笑ましいのですが。
まあ原稿は書いたとしても、構成はライターの手によるものでしょう。移民である祖父がやってきたのは「帆船(ハンセン!)
に乗って」というダジャレは、間違いなく日本人のものでしょう。

前置きが長くなりましたが、全体的にお金の話が多いです。何しろハンセンがプロレスラーになったのは、プロフットボール選手になれなかったため。中学校の教師兼フットボー
ルコーチの職にありついたものの、あまりの給与の低さに愕然とする。
そこにドリー・ファンク・シニアから誘いがあり、渡りに船とばかりにプロレスの世界に飛び込む。その後も、給料、つまりはギャラの問題で頭を悩ませる様子がたっぷりと描か
れています。
ギャラの額も細かく記載されており、意外に几帳面なんだな、という印象です。いかにもアメリカ人的なビジネス感覚ともとれますが、収入がないことには生きられません。
世話になったジャイアント馬場や親友ブルーザー・ブロディとの思い出話もたくさんあるのですが、通奏低音として流れているのは、あくまでもギャラ。

ギャラは生活の糧であると同時に、トップレスラーとしての矜持、プライドに係わる問題でもあるのです。とは言い条、お金を稼ぐよりも大切なこともあり、一見すると好条件の
ギャラが支払われるようでいて、長い目で見るとそうは稼げないというシステムもあったり。プロレスの本というよりも、仕事をして稼ぎ生きるための知恵の本、処世術の本とい
う感じもしてきます。

この辺は、「夢を追うことが大切」「夢は必ずかなう」「夢で小便をすると寝小便をするものです」といった論調ばかりが猖獗する日本のアスリートが書く駄本とは一線を画すも
のがあります。

夢よりもギャラですよ。





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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
出ちゃっ太さん、どうもです。
いい本紹介してくれましたね。
早速私も探してみます。

それにしても、夢よりもギャラというのは
素晴らしいですね。
さすがハンセンです。
一流だからこそギャラにこだわるのですよ。
よく外国人選手(他のスポーツでも)が
ギャラでモメたりしますが、一流だからこそ
自分を安売りしたりしないのです。

ところでハンセンの本に、自分の
目の悪さについての記述ありました?
とにかくハンセンは近眼だから
距離感がつかめないゆえに
変な角度で殴ってきたりするから
対戦相手はみんな嫌がったそうですね(笑)

2017/04/13 23:14
海 さん>>
コメントありがとうございます。
自分の価値を金銭で評価してもらう、そこにポイントを置くのはいかにもビジネスライクなアメリカ人っぽいですね。日本人の場合、どうしても金銭に対しては卑しむ、という姿勢をとらないといけない、みたいなムードがありますね。
本当は大好きなのに(笑い)。

近眼についても記述がありました。
相手の様子が、痛がっているとか、もうグロッキーだとかがよく見えないので、ついつい攻めすぎてしまうらしいです。




おなら出ちゃっ太
2017/04/14 17:57

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