豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件(倉知淳)

ミステリ作家、倉知淳の短編集です。

基本的に推理小説とか探偵小説かミステリ(全部同じか)は読まないのですが、倉知淳は別です。もっとも殺人事件が起こらない『日常の謎』ものか、猫丸先輩が登場するものに限りますけど。

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楽しく読めました、といえばウソになるか。
ひとつには、5編のうち4編が殺人事件ものなので、読んでいてやや気が滅入る。
もうひとつは、叙述がくどすぎる!
叙述トリックを得意とする作家なので叙述が多いのはわかりますが、それにしても叙述が長い、くどい、しつこい。同じことを繰り返して書いているところがないか?
と思って確かめようとも考えましたが、二度読む気力はありませんでした。

必要があって書いているのかもしれませんが、読者の側でくどいと感じ、水増しじゃないのか?
と思われてしまう段階でアウトじゃないかなあ、とも思います。猫丸先輩の舌鋒も以前ほどの鋭さがないように感じました。
まあ、読み手であるハンサムで上品な中年紳士の感性が鈍磨しただけかもしれません。

スティーブン・キングの「書くことについて」で、『無駄をはぶけ』と繰り返して述べられていたことが常に頭に浮かぶ一冊ではありました。