人間臭いというよりは生臭すぎるカフェ

例えば、スターバックスには意識が高い客が集まるので、聞こえてくるのは「新規事業の立ち上げ」とか「セルフブランディングでカボチャのプディングとカスタードプリンの違いをアクティベートする」だの、「やっぱりスタバにはマックが似合うよね」といった会話ばかりです。

また店によっては、ずいぶんと人間臭い会話を聞かされることもあります。
札幌の狸小路にあるコメダ珈琲にお昼を食べに行った時のことです。

なんだか汗臭いな、と思ったら、斜め後ろの席に体重115kgはあろうかというデブの男と、年齢不詳の茶髪の女のカップルが向かい合って座っていました。
デブ男は中年と思われましたが、ポロシャツを着てひざ丈のジーンズをはき、ジーンズのウエストから肉を大量にはみ出させておりました。女が年齢不詳、というのは露出の多い若いいでたちなのですが、どうも若さが感じられないからです。

まあ他人様がどういう恰好をしようが年齢がいくつだろうが、大きなお世話なのですが。
二人の大声での会話が耳に入ってくるので、どうしても気になってしまったのですよ。

女性の主張するところでは、「二十歳になったばかり」であり、「指名してくれたのがうれしい」ので、「同伴出勤してもいいんだけど」、「今日は映画を観に行きたいんだけど」、「一緒に行く人がいない」のだそうです。
そういう話柄の合間に、「弟が警察に捕まった」のだが、「今回は鑑別所で済むから問題ない」のだそうです。「弟は本当のワルじゃないので、少年院には行かない」から安心だ、というのですが、安心かなあ。そういうことを周囲にも聞こえるような大声で話す姉というのもどうか、と思うのですが。

デブ男の言ってることはほとんど聞き取れませんでしたが、空調の加減か、店内の人の動きによるのか、時折汗臭い臭いが流れてきて往生しました。飲食店でのタバコの煙も迷惑ですが、体臭も迷惑ですな。
それと、自分とあまりに違う世界に生きている人々の会話も刺激が強すぎます。

まあ、昔はご家族でお買い物をお楽しみください、と宣伝されていた狸小路も、すっかり柄が悪くなってしまった。
今や場末というよりは、世も末という感じか。人間臭いというよりは、生臭い。デブの客は汗臭い。

あそこのコメダには、もう行かない。
意識の高い人たちが集うスターバックスのほうがまだまし。

コーヒーチェーン店限定でなら、一番好きなのはタリーズです。