うまい犯罪、しゃれた殺人(ヘンリイ・スレッサー)

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公募ガイド2019年8月号の特集「原稿用紙30枚をものにせよ!」で紹介されていた本です。
短編小説のアイデアや展開の例として、本書から「ペンフレンド」が紹介されていました。いやあ、ペンフレンドって懐かしい言葉ですね。

全体的に皮肉なストーリーが多いのですが、中でも救いのないが「親切なウェイトレス」です。
心のやさしいウェイトレスが、下心ナシで客の老女に親切にしておりました。
老女はウェイトレスのやさしさに感動して、遺産を譲るとの申し出をしたのです。
ところが遺産を意識するうちに、ウェイトレスの心に変化が起きます。ドラッグストアを経営する弟から、ある薬を受け取ると、彼女はある決心をします。

結末はご想像に任せます。

しかしこのハナシ、五代目春風亭柳昇の新作落語「里帰り」の逆パターンなんですね。
「パタリロ!」では「魔法薬」としてアレンジされています。

製作年代として、「里帰り」が先なのか「親切なウェイトレス」が先なのかは分かりません。調べれば分かるでしょうが、面倒なので調べない。「親切なウェイトレス」はテレビのヒッチコック劇場で放送されたということですから、それを観た柳昇師匠が後味よく改作したと考えるほうが自然でしょう。アメリカの小説家が落語をきいていたとは考えにくいですからね。